メキシコオパールとダイヤモンドの指輪|K18YG・手鍛造による制作事例

制作のテーマ
一粒のメキシコオパールの美しさを、どこまで引き出すことができるか。
鮮やかな遊色を持つメキシコオパールを主役に、K18イエローゴールドとダイヤモンドを用いて、一点のリングを制作しました。
石そのものの美しさを損なわず、どの角度から見ても端正で、長く身に着けられる佇まいを目指しました。
Before / After
Before

After

| Front(正面) | Perspective(立体) |
| メキシコオパールを中心に、左右へダイヤモンドを配した正面構成。 | オパールを包む爪と側面の造形によって、奥行きのある立体感をつくりました。 |
💡 こだわりのデザインポイント
- メキシコオパールを主役にした構成
- 中央には、鮮やかなオレンジの地色と遊色を持つ1.15ctのメキシコオパールを配置しました。
- 周囲のダイヤモンドは単なる装飾として並べるのではなく、オパールへ視線が集まるよう左右に展開。主石の存在感を引き立てながら、リング全体として一つの流れをつくっています。
- 平面ではなく「奥行き」でつくる立体感
- 正面から見た美しさだけでなく、斜めや側面から見たときにも表情が生まれるよう、それぞれのパーツに高さと角度を持たせています。
- 石や装飾を単純に上へ突出させるのではなく、空間の中に収めるように構成することで、存在感がありながらも一体感のあるフォルムを目指しました。
- AIのデザインを、そのまま作らない
- 今回はAIによって生成したデザインを出発点としています。しかし、画像として成立する形と、実際のジュエリーとして成立する構造は同じではありません。
- 石の留め方、強度、地金の厚み、装着性、そして実物として見たときの美しさを一つずつ検討し、職人の手で再構成しました。
- 美しさの基準を満たすまで作り直す
- 制作途中、一度は完成に近いところまで進みましたが、細部の仕上がりが新光舎の求める基準に届いていないと判断し、主要部分を作り直しました。
- 約150時間をかけて完成したこのリングには、効率よりも「美しいと思えるところまでつくる」という新光舎のものづくりの姿勢が表れています。
🛠 制作ディテール
- 制作時間: 約150時間
- 素材: K18イエローゴールド 5.94g
- メインストーン: メキシコオパール 1.15ct
- ダイヤモンド: 計0.40ct
- 製法: 手鍛造・手作業による制作
- 販売価格: ¥3,300,000(税込)
- ※一点物の作品です。使用する宝石・地金・デザイン・制作内容により価格は異なります。
この作品について
このリングは、「AIがデザインしたジュエリーを、日本の職人が実際に制作したらどうなるのか」という試みから生まれました。
出発点となったのは、AIによって生成された一枚のデザインです。中央にメキシコオパールを据え、その周囲をダイヤモンドと有機的な金の造形が取り囲む、現実のジュエリーとは少し異なる発想を持ったデザインでした。
しかし、画像の中で成立する美しさと、実際に身に着けるジュエリーとして成立する美しさは同じではありません。
宝石を確実に留めるための構造、地金の強度、指輪としての装着性。そして、正面だけではなく斜めや側面から見たときの立体感。それらを一つずつ検討しながら、AIが描いたイメージを実際のジュエリーへと再構成していきました。
素材にはK18イエローゴールドを使用し、中央には1.15ctのメキシコオパール、周囲には計0.40ctのダイヤモンドを配しています。
制作途中には、完成目前まで進みながらも、細部が新光舎の求める美しさに届いていないと判断し、一部を作り直しました。
完成までに要した時間は、約150時間。
AIの発想と、職人の経験、技術、そして美意識。
異なる二つのものづくりが交わることで生まれた、一点物のリングです。
制作者より
今回の制作で最も難しかったのは、AIが描いたデザインをそのまま再現することではなく、そのイメージを実際のジュエリーとして成立させることでした。
画像の中では美しく見えても、現実には石を留めるための強度が必要であり、地金には厚みが必要です。同時に、ただ丈夫につくれば美しくなるわけでもありません。
石の位置、爪の形、地金の厚み、それぞれのパーツの高さや奥行き。実物を目の前にしながら、一つずつバランスを整えていきました。
制作途中、一度は完成に近いところまで進みましたが、自分の求める美しさに届いていないと判断し、作り直しています。
結果として約150時間を要しましたが、時間をかけることそのものに価値があるとは考えていません。
あるべき場所に、あるべきものがある。
その状態まで形を整えていった結果、必要になったのが150時間でした。
AIが描いた一枚のイメージから始まり、人の目で考え、人の手でつくる。今回のリングは、そんな新しいものづくりの可能性を感じさせてくれた作品でもあります。
